今日は何の日?
今日は古書の日。
2003年(平成15年)に全国古書籍商組合連合会(全古書連)が制定。
古書の「古」が「十」と「口」に分解でき、2つの文字を重ねると「田」となり、4冊の本に見えることからだそうです。ちょこっと複雑ですね😅
古書に親しんでもらうことが目的。
ということで今回はこちら。
月魚(角川文庫)
三浦しをん
古書店『無窮堂』の若き当主、真志喜とその友人で同じ業界に身を置く瀬名垣。幼馴染のようにともに育った2人だが、ある日起きた事件により関係が変わっていく…。
とてもとても美しくまさに月のような物語。
テーマが“古書”というのも、物語の落ち着きを醸し出している気がしました。
真志喜と瀬名垣、2人の繊細な心の描写がはかなげで印象的。
対照的な2人ですが、互いに必要としていることが伝わります。
いわゆるBLの物語なんですね。
私が初めて読んだBL作品になるのかな。なんら抵抗なく読めましたよ。
2人のふとした時に見せるなまめかしい雰囲気にドキッとしちゃいました💦
そして悪者にも見える真志喜の父親もまた、悲しい運命と闘っていたんだな…。
いつか見つけてもらえるかもしれないというわずかな期待を胸に、古書の世界に居続けた父親。
古書の魔力という言葉が出てくるが、初めてそういう魔力という感覚を感じました。
静かで濃密な、美しい物語でした。
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