今日は何の日?
今日は刃物の日。
ハサミや包丁などの刃物を商う全国の業界団体・関係者が制定。
日付は「いい(11)は(8)もの」の語呂合わせから。
ということで今回はこちら。
エミリの小さな包丁(角川文庫)
森沢明夫
恋人に騙され、仕事もお金も失った25歳のエミリ。15年ぶりに田舎の海辺の街に住む祖父のもとに逃げ込んだエミリは、祖父の手料理や町の人々の優しさに触れ、徐々に変わっていく。
といったストーリー。
エミリの身に何が起こったのかがわかるまではけっこう引っ張りますが(笑)、とにかくごはんがおいしそうだこと。
そしてなんとも味のあるおじいちゃん。
読んでいるだけで胃袋がっちりつかまれてしまいました。
“食”って大事だなぁと改めて思いました。何を食べたのかはもちろん、誰とどんな雰囲気で食べたかもとても重要ですね。
エミリがおじいちゃんのごはんに胃袋からじんわり癒されていく様子が十分伝わってきたし、心平や直斗によっても心がほぐされていくのがわかりました。
また、京香は非の打ち所がない本当に素敵な女性で、読んでいるこちらも惚れ惚れしちゃうくらい。
心平とのブランコのシーンは特に心に響きました。
おじいちゃんの行動や言動にも泣かされるー。おじいちゃんの優しすぎる言葉、心に沁み沁みでした。
全ては自分次第!!
風鈴のように、凜、凜とまちがいなく響きましたよ、森沢さん!!!
読み終わって表紙の絵を見直して、またジーンとしみじみしちゃいます。
とってもよかった!!