今日は何の日?
今日はキッチン・バスの日(家庭文化の日)。
東京都に事務所を置くキッチン・バス工業会が2005年(平成17年)に制定。
日付は11月3日の文化の日の前日に、家庭文化のあり方を考える日として制定されたそうです。
「Kitchen-Bath」のK・Bがアルファベットの11番目、2番目であることも由来とのこと。
ということで今回は世界で翻訳され読み継がれているこちら。
キッチン(角川文庫)
吉本ばなな
唯一の肉親の祖母を亡くしたみかげ。生前祖母と仲の良かった雄一とその母(実は父親)の家に同居することになる。そんな暮らしの中で、孤独な心を和ませていくのだが…
「私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う。」
こんな一文から始まる物語。
大切な人を亡くした繊細な心情、そして同居する2人の優しさに救われ、日常を取り戻していくみかげの姿を描く。
会話の言葉のチョイスが素敵だったり、とても好きなシーンがたくさんありました。
雄一とみかげが作る空気感がとてもいいんです。
同じような気持ちを分かりあえる2人。
かつ丼のシーンは大人の青春のようでいいシーンだったな。
雄一の母(父でもある)も負けないくらい素敵でした。
そして、もう一つ収録されている「ムーンライト・シャドウ」。
こちらもとても儚いけれど、大切な人を亡くしたつらさ、それを乗り越えようとする気持ちが切々と伝わってくる名作だと思います。
最期はジンときてしまった…。
両作品とも、また読み直したいと思う作品でした。