今日は何の日?
今日は茨城県民の日。
茨城県が明治元年から100年目の1968年(昭和43年)に「県民の日を定める条例」により制定。
1871年(明治4年)旧暦11月13日、府県統合により「茨城県」の名称が初めて使われました。
それにちなんで。
ということで今回は茨城県が舞台のこちら。
プリズムの夏(集英社文庫)
関口尚
映画館でチケットを売っていた年上の女性・松下さんに出会い、彼女に心惹かれた植野と今井。ある日、ネットで綴られるうつ病のアンアンという女性の公開日記を見つける。
彼らは次第にこのアンアンという女性が松下さんなのではないかと疑い始めるが…
松下さんを助けたい。そんなひたむきな思いで駆け抜ける青春小説。
序盤は、年上の女性に恋心を抱いた2人の、駆け引きのようなかわいらしい心の内が描かれます。
なんとかお近づきになりたい彼らの行動が微笑ましかったです。
そして話はちょっと深刻めいていきます。
うつ病で苦しみ、人生をやめたいと思っているアンアンという女性が本当に松下さんなのか?
またそれと同時に描かれる今井の家庭事情。
「本当のことは悲しみに属す」「あきらめが欲しいんだ」
こんなセリフ、本来ならば未来のある高校生に言わせていいい言葉ではない、と切なくなりました。
彼らのまっすぐで純粋な思いがなんとも胸を打つ、若いエネルギーを感じられる作品です。
created by Rinker
¥506
(2024/11/21 15:26:46時点 楽天市場調べ-詳細)