今回は、先が気になりページをめくる手が止められない、一気読み必至のミステリー小説を紹介します。
『告白』
湊かなえ 双葉文庫
この作品は、湊かなえさんのデビュー作であるとともに第6回本屋大賞受賞作の大ベストセラー。
イヤミスというジャンルを確立したといってもいい、かなりの衝撃作です。
事故死とされた幼い娘、しかしそれは自分のクラスの生徒による殺人だった、という女性教師の告白から始まる物語。犯人はどんな生徒で動機は一体…?
徐々に明らかになる事件の全体像。そして衝撃のラスト。
先生の冷静さが不気味さを余計に際立たせています。
すぐにひきこまれること間違いなしです。
『あの日、君は何をした』
まさきとしか 小学館文庫
こちらも上質なミステリーです。
殺人事件の容疑者に間違われ、事故死してしまった男の子。その15年後に起こる、若い女性殺害の重要参考人である不倫相手の男性。
この2つの事件とそれぞれの母親がからみ、真実が明らかになっていくというストーリー。
一見関係なさそうな事件がからみあう、これぞザ・ミステリー。
2人の母親の存在感がすごくて怖い。そして事件を追う刑事さんのキャラがいい。
ミステリーを読むうえでは、事件を追う人のキャラもすごく大事ですよね。
文章もわかりやすく、読みやすいのでおすすめです!
『慈雨』
柚月裕子 集英社文庫
『孤狼の血』でおなじみの柚月裕子さん。私が彼女にはまったきっかけになった作品です。
警察官を定年退職し、妻とともに四国遍路の旅に出た主人公。当時担当した16年前の少女誘拐事件と酷似した事件が起こり、過去の悔恨の思いが募る。
時を経て、世代をまたぎ真実が明らかになる重厚なミステリー。
徐々に真実に近づいていく終盤は、ぞくぞくして本当に手が止まりません。
夫婦、上司と部下、親と子の人間ドラマでもあり、読み応え抜群です。
以上、一気読み必至の極上ミステリーを紹介しました。
今後もいろいろな切り口で文庫本を紹介していきます。