今日は何の日?
今日はがん支えあいの日。
東京都中央区に事務所を置き、がん患者や家族を支援するNPO法人キャンサーリボンズが制定。
日付は最も昼が長い「夏至」になることが多い日であり(南半球では冬至)、世界共通、自然の営みの節目に当たる日であること。これに「がんも人生における節目である」ことを重ね合わせて。
社会全体でがんのことを考え、お互い支えあう日。そして、がん患者さんが自分らしい生活を送るための支援を実行に移す日だそうです。
ということで今回はこちら。
美しい距離(文春文庫)
山崎ナオコーラ
ある日、妻が末期がんと診断された。夫は仕事をしながら看病を続ける。妻自身の人生をまっとうしてほしいと願いながら。がん患者が最期まで社会人でいられるのかを問う新しい病院小説。
私もがんで父を亡くしています。かなり現実感を伴いながら読むことができました。
夫はものすごく妻を尊重し、いろいろ考えながら妻に接しています。すごいなぁと感心します。
「配偶者というのは、相手を独占できる者ではなくて、相手の社会を信じる者のことなのだ」
このような考えに至るまでには葛藤もあったかもしれない。でもこう考えられる夫はやはり立派だなと思いました。
結末は悲しいのだけれど、涙を誘うような演出ではなく、淡々と事が進みます。それがなんかよかったんですよね😌
亡くなることは悲しいことです。でもこれを読むと、少しだけ死を前向きにとらえられるかもしれない。
「近いことが素晴らしく、遠いことは悲しいなんて思い込みかもしれない」
新たな視点を教えてもらえた気がして、読んでよかったなと思いました。
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