今日は何の日?
2010年(平成22年)のこの日、青森県に新青森駅が完成し八戸~新青森駅が繋がったことで、東北新幹線が全線開通しました。
着工から約39年の時を経て完成となりました。
ということで今回はこちら。
桜の下で待っている(実業之日本社文庫)
彩瀬まる
いろいろな思いを抱え、新幹線で郡山、仙台、花巻…と北上する主人公たち。それぞれの行く先で待つものは…。
テーマは「ふるさと」。
ふるさとは帰る場所と思いがち。
でも必ずしも帰りたいと思える心安らげる場所とは限らないんですね。
ふるさとが恋しい人、あまりいい思い出がない人、どんな人が読んでも何か感じられるものがあるんじゃないかなぁ。
自分が帰るのではなく、誰かに帰ってきてほしいという新たな視点も考えさせられました。
そしてどのお話にも花が効果的に使われています。これがまた上手!
「モッコウバラのワンピース」は素敵な終わりににんまり。
「からたち香る」では震災が絡んだ複雑な気持ちが描かれます。
大切な人のふるさとを知る・見ることはとても素敵なことだなと思いました。
「菜の花の家」はちょっと面倒な親戚づきあい、折り合いの良くなかった母との関係、そして昔気になっていた女子との思わぬ再会など、いろいろ詰められていました。
「ハクモクレンが砕けるとき」は不思議なお話。でも深い。
「桜の下で待っている」で舞台は東京に戻ります。
みんな自分の中のモヤっとしていたものがちゃんと腑に落ちて、スッキリできた感じがしました。
どれもいい終わり方でよかったです!
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