今日は何の日?
今日は電話創業の日。
1890年のこの日、東京市内と横浜市内の間で日本初の電話事業が開始しました。
当時の電話はとても高価なサービスだったようです。
ということで今回はこちら。
声の網(角川文庫)
星新一
電話に聞けばお金の払い込みや秘密の相談、診療サービスも受けられる。なんでもできる便利な電話網。
ある日、それぞれの主人公のもとへ不審な電話がかかってくる。果たしてその電話の秘密とは?
これが昔の作品とはとても思えませんでした。(オリジナルは1970年とのこと!)
星新一さんのすごさを感じずにはいられません。
12個のお話で構成される本書。1つ目のお話を読んだ時には、あれ?ちょっと消化不良…
と思ったものの、どんどんおもしろくなっていきました。
読めば読むほど電話の正体が気になる!何よりこの電話の主の意図がわからない。
でもその真相もちゃんと明らかになります。
この時代にこの設定を書き出している星さん、何度も言いますがすごすぎる!!!!
実際に今の生活にリンクするところが多々ありました。だから今読んでも古さや違和感を感じないのだろうなぁ。
「情報銀行」というのが出てきますが、これはおもしろい発想だなと思いました。
また、ある人物が語る時代の変化に関する考察がとても興味深かったです。
ぎくりとさせられるメッセージも含まれている気がして、読み応えがありました。
脱帽です。
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