今日は何の日?
今日は飛行機の日。
1903年(明治36年)のこの日、ライト兄弟がライトフライヤー一号で、動力飛行機の初飛行に成功しました。
ということで今回はこちら。
夜をゆく飛行機(中公文庫)
角田光代
谷島酒店の四姉妹。長女は結婚して家を出て、次女、三女、四女、両親と5人暮らし。末っ子の里々子視点で描かれる家族のお話。
4姉妹がそれぞれ個性強めでにぎやかな光景。
その中で身内の死やそれぞれの自立を通して、変わらないようで変わっていく家族の姿を描いています。
四女・里々子はなかなかしっかりしていて一番まともな気がする(笑)
長女・有子は予想外に大胆な行動に出るし、次女・寿子も何とも不思議ちゃんな感じ。
三女・素子はちょっと口が悪くイケイケ。
それでもみんな落ち着くところに落ち着くのだけど。
隠す以外に解決方法を知らない家族。不器用でいじらしくもある。
いろいろなことが起こるけれど、何気ない日常のようにサラっと描かれてるなという印象です。
近くにできた大型おしゃれスーパー「チェリージェ」に母と里々子と2人で行くシーン、そして里々子と長女有子が「チェリージェ」で会って話をするシーンが好き。
「生きていくということは、どんどん何かを失くしていくことかもしれない」
他の本でも同じようなことが書かれていた記憶があって、その時も私の目に止まった気がするなとふと思い出しました。
いろいろ面倒だと思うこともあるけど、家族っていいなとも思える作品。
あたたかく見守りたい谷島家でした。
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