今日は何の日?
今日は国産とり肉の日。
一般社団法人・日本食鳥協会が制定。
日付は干支の10番目が酉(とり)であることと、「に(2)く(9)」の語呂合わせから。
国産とり肉の安全性やおいしさをPRすることが目的だそうです。
ということでそんな日にぴったりのこちら。
鶏小説集(角川文庫)
坂木司
2月9日紹介の『肉小説集』に続く、第二弾!
今回は鶏肉と人生をめぐる連作短編集。
あとがきに、鶏が「羽を持つ生き物」であることを忘れないように書いたとありました。
それゆえ、どのお話も希望が持てる終わり方になっていたのですね。納得。
私が好きだったのは、塾友である少年ハルとレンの友情を描いた「トリとチキン」。
些細な場面だけど家族のリアルってこれこれ!と思いながら読みました。
ハルとレンはとてもいい関係だなと思いました。いい距離感。
我が子を好きになれず悩む父親が主役の「地鶏のひよこ」。
これはまたつらい悩みだなぁ。努力を重ねての結果だけに余計つらい。
クリスマスのコンビニを描いた「丸ごとコンビニエント」はちょっぴりホラーなほっこり系⁈
中学生の淡い恋模様を描く「羽のある肉」。
勘違いから始まる恋があってもいいと思うぞ♡
人生に希望を抱いていない漫画家を描く「とべ、エンド」。
強烈なキャラの友人バキは殴りすぎてムカつくけど、きっかけをくれた人でもある。
奇妙な関係。リアルにジャイアンとのび太のようでした(笑)
鶏肉からこんな風に物語を広げられる作家さんってやっぱりすごい!!
どのお話もいい読後感で、お肉はおいしそうだし(私は肉嫌いですが💦)、会話が妙にリアルでおもしろかった!
とても楽しめました。
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